足助川の家 白久(HACQUE)
足助川の家
平成23年、足助の町並みが、国の重要文化財(90番目の重伝建)になりました。それを記念したシンポジュム[8/6]を嚆矢(こうし)として、今年も夏祭りが開催されました。
私の店も、それに賛同し、格子(こうし)の美しさを、シルエットで試してみました。
タイトルは「少女とたんころりん-新陰翳礼賛」。今日は8月14日。満月が昇り、二つの月が顕れました。谷崎潤一郎と村上春樹の世界を、同時に表現できることとなりました。
いつのころからか通称「はっきゅう」とよばれるようになりました。合併により大豊田市の一員となり、市役所や遠くの学校への電話がふえました。
そのたびに「はっきゅう」と呼称すると、必ず訝しげに聞き返されます。「薄給」や「白球」はあり得ないからです。
マタイ伝風に気取っていうと、「白久商店の誕生の次第は、こうであった。政令により、豊田市と一緒になったのは平成17年」。(マタイ伝1章-イエス・キリストの誕生の次第は、こうであった。母マリアはヨハネと婚約していたが、まだ一緒にならないまえに、精霊によって身重になった)
創業文化12年(1815)白木屋宗七(白宗)の番頭であった近藤久兵衛が、白木屋を許され、まん前に「白久商店」として開業したのが始まりです。
ロゴにあるように、原点にたちかえり、「はくきゅう」と名乗るようにしました。
~ 二つのオリジナル ~
この世界は作家というものが存在しないのが、すばらしい。ブランド品だからではなく、純粋に、作品そのものの材料、品質、センスで、お選びいただけます。おかげさまで、確かなリピーターに支えられています。
☆ かざぐるま ☆
川風を受け、優しくそよぐ、かざぐるま。
伝統的な紙と竹で作った、素朴で美しい仕上がり。世界で一つだけのもの。
町並み散策に、よく似合う。 150円
読書のススメ
今回は佐藤多佳子著「聖夜」23年の中学校の課題図書になった、青春音楽小説。昨年の「船に乗れ」もこの部類です。青春小説は、淡く、切なく、美しい。・読みだすと、主人公の親友のような気持ちになりませんか。思いつくままに挙げてみました。
「友情」 「されどわれらが日々」 「青春の蹉跌」 「野菊の墓」
ヘッセ「春の嵐」 ジッド「狭き門」など。三島由紀夫は全集を持っているくらいですが、「潮騒」は平凡だし、「オンザロード」は、だらだら続いて、挫折。鴎外の「舞姫」に首を傾げつつ。「足助物語」
1987年 2000部を刊行し、千数百冊売れたあと、お蔵入りしました。重伝建など、最近の町の動きのなかで、問い合わせを頂くことがあり、残部を販売することにしました。
「足助のダイジェストとして最適で、読ませる工夫もされている」。観光協会発行の「三州足助」の執筆者で、足助屈指の郷土史家、故S先生評です。付録に英文入りマップ、藩札、当時の商品券を再現したものなどもついています。足助町時代の、教育委員会、町並みを守る会推薦です。950円
電柱を取ってみました。